NPO サホロ スポーツ クラブは夏は登山やカヌー、冬はスキーやスノーボードなどのアウトドアスポーツが楽しめる地域(サホロ・新得)に根ざした総合スポーツクラブを目指しています。

NPO サホロスポーツクラブ 取材紹介
NPO サホロスポーツクラブ 十勝毎日新聞

2001年1月19日(金) 十勝毎日新聞より

- 全国初の地域総合型スポーツ振興NPO -

サホロスポーツクラブ

豊富な指導陣を財産に「手始めにジュニアチーム設立目指す」

【新得=岡部彰広】NPO(民間非営利団体)法人として全国初の総合的な地域スポーツクラブとして十日に認証された「サホロスポーツクラブ」(三品章男会長)の活動に注目が集まっている。全国的に企業スポーツが衰退する中、地域に密着した「総合型地域スポーツクラブ」は文部化学省が目指す方針と一致する。サホロクラブは豊富な指導陣を”財産”に、手始めとして年内にスキーのジュニアレーシングチームを立ち上げていく。

 クラブの活動は一からのスタートだが、地元にはスポーツ指導の有能な人材が多い。母体となったスキークラブの会員はスキースクール指導者としてのキャリアがあり「スキーについては道内でも指折りのエキスパート。さらに登山、カヌーなど複数のスポーツ専門家がそろっている。NPO法人活動といっても、これまでの延長としての範囲に収まり、負担にはならない」と、三品会長は誇らしげに話す。自らもスキーの指導員歴30年近くのベテラン。会員の指導者はすでに道内外の111人が登録している。

 クラブは1)小学生までは他種目のスポーツに親しみ、中学以降に一貫教育を2)すべての世代の生涯スポーツのためのクラブ3)指導者の育成と活用--を3本柱として推進していく。小さいときから単一種目に偏って育てることの弊害をなくし、勝負だけを目指さないことを理念に置いている。

 NPO法人となって「9割を占めるサラリーマン指導者が、周囲に認められて活動することになる。これは指導者のプロ化にもつながる」と三品会長はメリットを話す。その高いサービス提供の場にスポーツ愛好者が集い、これが結果としてまちおこしへとつながる。

 今年十一月には、最も着手しやすいスキーのジュニア(中学生以上)のレーシングチーム設立を目指す。道内各地から70〜80人の選手が集まる予定だ。全国で企業スポーツチームが次々と消滅していく中「生き残るのは地域(が一体となって推進していく)スポーツしかない」と三品会長。将来は送迎バスの運行や専任コーチの雇用も考えており、全国でも先駆的な同クラブの試みが注目される。